2012年5月30日水曜日

ゆめ。

五月だというのに、まだ朝はとても寒くて、
それなのに太陽は五月のそれそのもので
とても健康的なエネルギーを発するから
私は混乱してしまう。
 




自転車をこぎながら、今日みた夢について考える。
もともと夢をよく見るたちで、
その夢はいつもわりとくっきりとしているから
(もちろん内容は突拍子もないこともあるけど)
時々、どっちが夢で、どっちが現実かわからなくなる。
今日見た夢。
ちいさい頃から何度も見ている夢を、今日もまた見た。
 
それは、おばあちゃんのうちには、秘密の部屋があるという話。
弟とかくれんぼをしているうちにそれを見つけて、2人で探検する夢とか、
その秘密の部屋でニワトリをこっそり飼う夢、とか、
忍者になって追手から隠れる、とか。
状況は様々なんだけど、不思議なことに、
毎回、その部屋の構造は寸分違わず同じだ。
部屋、というよりは空間というほうが正しいかもしれない。
 
おばあちゃんちにある小さな物置に続く、普段は使われていない扉。
そこを開けると、木の階段が現れる。
ちょうど、トトロでメイとさつきがまっくろくろすけを追いかけて上がったような。
ただし、それは二階へ、ではなくて地下へと続いている。
踏み出すとみしり、と音を立てるそれを、私はいつも降りていく。
怖れと、期待をもって。
降りるとそこは、窓もないのにいつも、太陽の光が薄く射している。
電気じゃない明るさ。 
そして、とてつもなく、広い。
この時点でもう、完全に現実にはあり得ないのだけど、私はどこかで、
その部屋が本当にあるんじゃないかとうっすら思っている。
私は怖がりで、あったとしても地下なんて絶対にひとりで行ったりしないけど、
その空間だけは、実在すればいいのに、と。
 
そして、これもよくわからないのだけど、その秘密の空間が夢に出てくるときは、
どういうわけか決まって私はこどものままなのだ。
普段見る夢はわりと現実に寄り添っていて、私はちゃんと今の私なんだけど。
夢占いというのがあるけど、一体この夢は何を表しているんだろう。
豪邸を持ちたい、とか単純なものだったら、笑ってしまうな。
私は、だけどそれを解明したいとは思わない。
 
夢は、夢だ。
それ以上の重さも、それ以下の軽さも持ってはいけない。
ただ単純に嬉しいのは、その夢ではいつもおばあちゃんに会えるということだ。
私のおばあちゃんは、とても可愛い。
いつもにこにこして、私を見ている。
それだけで私も嬉しくなってしまう。
 
あの、秘密の空間。
きっとどこかにはあるんだと思う。
たとえうちじゃなかったとしても。
 
そんなことを考えながら、自転車をペダルを踏む。
駅の雑踏。 
いつもの風景。
みんな何かしらの目的を持って、改札をくぐる。 
現実の朝が、始まる。
 
誤解のないように言っておくと、私の大好きなおばあちゃんは今もご健在だ。
 

 
 
 
 
 
 
あんのん 

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