なぜか出てきた、昔の記録。
2014.1.6
大きな荷物をふたつ抱えて、東京駅に降り立った。
新幹線の扉が、私の後ろで、何かの合図のように音を立てて閉まる。
ごうん、と一声、滑らかな白い車体は、ゆっくりと滑り出した。
また、誰かをどこかへ運ぶために。
大きくひとつ、深呼吸をして、歩き出す。
戻ってきた。
ふたたび、ここに。
年越しは家族と、と決めている。
ドイツに留学していた1年をのぞくと、28年、新しい年はずっと家族と迎えてきた。
今回は、実家の広島に1週間ほど滞在し、東京へ戻ってきた。
朝、広島駅のホームで母と別れてから4時間。
たった4時間で、私のふたつの目は全然別の景色を見ている。
どちらも現実で、どちらももうすでに見慣れたものではあるけれど。
4時間。
長いのか短いのかは、わからない。
4時間かけて、私は準備をする。
もうひとつの日常へ戻るための。
大きく深呼吸をして足を踏み出せば、たちまち私は都会の一部になる。
私の2014年が始まる。
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