2016年2月10日水曜日

ゆめ



夢を見て、真夜中に目が覚めた。

あふれ出したダムだか川だかに放り出される私 ゆらゆら と
ただよっていたら前方に
それはそれは大きなワニ
が、いて

ワニの目は透き通った水晶球で
どこを見ているのかわからないけど
確実に私がいることを捉えていて
大きく口を開けた
ぬらぬらと動く赤 象牙のような歯が並ぶ
怖くて怖くて
私は流れに逆らって必死に泳いだ

しばらく泳ぐと海に出た
瞬間、力が抜けて、沈んでいった
ああもうだめだ、死ぬんだな、海はきれいだな、ワニがいなくて安心で

でも、もう死ぬんだな

そんなことを思っていたら、目の前ににゅっと手が伸びてきて

私の手を取ってぐいっと上へ引っ張り上げた




急激な浮力を感じながら目が覚めた


あの手は、だれの


時計を見れば426分で、濃い闇の中、指だけで隣眠る顔をなぞった

2015年11月12日木曜日

無題

こころをやわらかくしたい

思う

やわらかく、しなやかに

なんにでもさわって、口に入れようとするその幼い好奇心を
どうかころさないでほしい
くだらない大人の安全観で

光る画面に指を滑らせれば
なんでも見ることができるけど
なんにも手に入れてないことを

私たちはいつ、知るだろう

2015年11月10日火曜日

め。

自分にない何かを求めるんじゃなく、

自分の中にすでにあるものを大切に育てていこうとふと、思った。

私の中に眠る私。

自分自身に

生きることに

ずっとずっと、敏感でありたい。

2015年10月22日木曜日

日々

ありのままの自分でいること



みな強く固執しているように思う


人の行き交う交差点に立つ
スニーカー、サンダル、ハイヒール、ドクターマーチン、裸足―――
無数の足音
押し寄せては、遠のいていく

そのほとんどすべてが

知らない人だ

今までも、たぶんこれからも

ありのままの私を

私はよくわからない

ただ、今を生きている一呼吸一呼吸が

私であるのを感じる

2015年4月15日水曜日

ことば

言葉は、意味を持つ運命にあり
喉の奥から発せられた音は
瞬間、それに見合った熱と意味を持ってしまう

ずいぶん前から
逃げたかったのかもしれない

この世には意味が溢れていて

時々、溺れそうになる

詩を書いているのに

意味を持つ前の
言葉になる前の

音をずっと探している

2015年4月13日月曜日

むじゅん。

だれからも遠い場所で


だれかのためではなく


ただ心地よい風など感じながら


詩を読みたい


だれに贈るともなく







と、ここに書いている私はきっと








だれかに見られていたいんだろう。

2015年4月10日金曜日

雨だから。

今日は雨だから
傘柄の靴下を履いている

まわりからは見えないけど
傘柄の靴下を履いている

雨だからね。