2012年5月28日月曜日

ぼうけん。

きのう、冒険をした。

なんのことはない、自転車で地元の駅から代々木公園まで行ったのだ。
それでも私の地元の駅からそこまでは17キロほど離れていて、つい最近自転車を買った私は一人で遠出をしたことがなくって、それは私にとっては立派な冒険だった。

朝、早起きをする。
夜よりも断然朝が得意な私。

朝ごはんはきちんと食べた。
最近、しっかりとした朝ごはんできちんと朝を始められるひとは、なんだか心に余裕があって素敵だと思うから、私も手を抜かない。
さつまいもとレーズンの蒸しパンと、ピクルス。
トマトやパプリカの色とりどりで、すでに私の心はうきうきになる。
単純だ。
食べることがすきなんだ。

それから日焼け対策タイム。
ここは抜かりなく。
外であそぶのが好きすぎてもうすでにしっかりと焼けているのだけど、それでも気持ちはわりかし乙女なので、 少し奮発して買った日焼け止めを塗る。
あと紫外線は身体によくないし。
皮膚ガンになっちゃうし。

ちゃんと教えてもらった、ザ★王道な道、わかりやすい道、きっと最短で目的地に連れてってくれる道があるのだけど、そこはあまのじゃくな私、ちょっと変わった道を行ってみよう、と思い立つ。
というか、王道は車が多すぎて小心者な私には少しハードルが高いので。
これまた最近自転車に乗るために買ったiPhoneを片手にいざ、出発。

朝の、人気のない道、なんて気持ちいんじゃろう。
誰もいない道をさっそうと走り抜ける私(しかしスピードは遅い。)
もともと歩くのがすごく好きで、どこまでも歩いていけるんだけど、自転車はまた、別。
やっぱり行動範囲はぐんと広がるし。

このままどこまでもまっすぐ行きたい、とはしゃいでいたら、案の定道に迷った。
ココハドコデスカ。

見たことも通ったこともない狭い路地で道に迷うのは、心底不安になる。
でもそれと同時になぜか私のテンションは上がっていく。
「わ!今私道に迷っとる!ぜんぜんわからん!」と、謎の高揚感を以て。

結果、一時間そこそこで行けるのに二時間半かかった。
こういうことがあるから、私は人を案内など絶対にできないなと思う。
迷っても笑って済ませてくれる人とじゃないと無理だ。
迷うこと自体を楽しんでくれる人じゃないと。

代々木公園に着くとラオスフェスをやっていた。
大好きなグリーンカレーでお昼ごはん。
何人か友達に会う。

友達の友達にも、会う。
彼の笑顔がびっくりするほど素敵だったので思わずくらりとしてしまう。
別に、顔がかっこよかったわけじゃない。
ただ、笑顔がもう、満点だったんだ。

私は人生で一度だけ一目ぼれをしたことがある。
ほんとうはじっくり話してからじゃないと人を好きになったりしないんだけど。
うっかりと、ほんとうにうっかりと恋に落ちてしまったことが一度だけ。
その時もやっぱり、笑顔に惹かれた。
振り返ったその男の子の笑顔に。
何を話してんだか、だけどもう10年も前の話なのでまぁ、時効だ。

子どもも大人も関係なく、笑顔は素敵だ。
笑っている人を見るのが好きじゃし、笑わせてあげたいと思う。

そんなわけであんな素敵な笑顔を見たのは、人生で三人目だ。
くしゃっと、ほんと心の底から笑ってます、みたいな笑顔。
きっと、絶対にいい人だ。
笑顔のいい人で悪い人は、いない。
これは自信をもって言い切れる。

友達に聞くとやっぱり「あいつはほんとうにいいやつだよ。」と返ってくる。
やっぱり。
私は人を見る目は、悪くないと思っている。

会ってすぐばいばいしちゃったけど、なんだかその笑顔に幸せをもらったので私はまた意気揚々と自転車をこぎだす。

帰りは、王道を通って。
そしたらなんと一時間半で家に着いた。
あの迷った二時間半は一体。

でも、それを含めて素敵な一日だった。

迷うことがなければ、すんなりと何もかも上手くいけば、スムーズな人生だけどそれはそれでつまらない。
考えなくなってしまうから、きっと脳みそがしぼんでしまう。

大いに迷っていいんだと思う。
道も、人生も。

そんな大言壮語を吐いてみたけど、結局私はどんなことも楽しいと思ってしまう、ただそれだけのことなんです。

次はどこへ行こうかな。





あんのん

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